『 work 』の先にあるものは。

「働く」ことを考える。「働く」ことから考える。

「10年後、君に仕事はあるのか?」を読んで 

 

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10年後どうなっているのか

 

「10年後、君に仕事はあるのか?」は藤原和弘先生が書かれたものだ。

義務教育初の民間人校長をされた方といえば、聞いたことがある人も多いだろう。

 

東京大学経済学部卒、リクルートフェロー、メディアファクトリー創業を手掛け、杉並区中学校で初の民間人校長を務め、奈良市立一条高校校長を務められた。

 

本書は主に高校生に向けて語り掛けている形で書かれているが、大人向けの書籍でもある。10年後は高校生にも大人にもあるのだから。いや、むしろ大人こそ大事かもしれない。

 

現在、筆者は40代。家庭があり、子供が小学生。10年後なら私は50代、子供は社会人になろうとするところだ。

 

先生は言う。

10年後の社会の姿はどうなっているのか?

親たちは子供たちにどんなサポートをしてやったらいいのか?

学校の先生はどんな武器を生徒に渡せばいいのか?

 

本書によって、自分と子供の10年後をイメージするいい機会となった。

 

 

親とは決定的に違う社会

 

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先生が前提とされる社会的要因がある。

大きく3つある。

 

 

1つめは、高校生たちが社会人になる2020年代の半ばには、多くの親が体験した「標準的な人生モデル」は追求できないということ。

 

会社で正社員にならないかもしれないし、大手企業に入社しても一生そこで働くことは珍しくなるでしょう。新卒の一括採用はなくなるかもしれない。結婚して、子育てして、マイホーム持ってという「普通」は普通ではなくなるだろう。

 

 

2つめは、スマホとそれにつながったネット世界のひろがり

 

Googleが1998年生まれ。

Google以降に生まれた人たちは、それ以前に比べて人種が違うと言っていい。

この世代は人生の半分をネット上で暮らすことになる。AIがネットワークとつながり、仕事や生活のあちこちでロボットが存在する事が当たり前になる。

スマホに質問すれば答えてくれる。これも代わりに検索して調べてくれるロボットだ。

 

 

3つめは、人生の長さ(ライフスパン)が決定的に違うこと。

 

明治・大正に比べれば今の親世代でも長生きだ。

ただ親世代の昭和・平成は1997年までは高度成長期だし、子供のころは面倒なことや、手間のかかることも多く不便だった。

 

しかし、今の世代は違う。

インターネットが当たり前のインフラになり、スマホによって気軽にアクセスできるようになっている。不便だったことをAIやロボットが代わりにやってしまう時代を生きている。なにかと便利なコンビニ社会。

「人生とはいかに時間をつぶすか」という感覚があってもおかしくない。

当然、親世代にはわからない感覚。だから理解されないのは当たり前。

 

 

 

また、今からくる日本の不況も大きな問題となると先生はいう。

AIやロボットが仕事を奪うのはもちろん、東京オリンピック後には必ず来る景気の落ち込み。

仕事の求人が大幅に落ち込むことが予想される。

 

10年後の社会の姿はどうなっているのか?

親たちは子供たちにどんなサポートをしてやったらいいのか?

学校の先生はどんな武器を生徒に渡せばいいのか?

 

 

まずは基礎学力を高めよう

 

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 まず土台となるのが、基礎的人間力

家庭や学校の人間関係や行動を通じてはぐくまれる。

部活やバイトなどの様々な経験によって培われる忍耐力や精神力、集中力などの力。

 

そしてその上に、情報処理力。基礎学力を元にした正解を導き出す能力

対になるように情報編集力を置く。これは正解が1つではない問題を解決する能力

 

目の前に問題が出されたとき、その問題を考える力の7割が情報処理力、あとの3割が情報編集力だと思ってもらっていい。

後々の仕事でもこの7対3の原則は生きてくると先生は言う。

 

 

まずは学力を高める

基礎知識が高くないと、視点が低いままで、障害物の向こうにあるものが見えない。

視点が高くなれば視野が広がり、世の中が見やすくなる。全体をみてから総合的に判断することができる。人生における選択の幅が増えるということだ。

 

特殊な技能を持っていないのなら、まずは学力を上げるしかないのだ。

そうしてまずは、情報処理力を鍛えておく。

 

情報処理力が高くなれば、問題に面したときに情報処理のプロセスは短くなり、情報編集に時間をかけることができる。より納得できる選択をする余裕ができるようになる。

 

これからは情報処理はAIやロボットが担っていく。人はそれをベースに情報編集力で仕事にいかしていく事が求められるだろう。

仕事は正解が無いことが多い。3択問題のように、どれかが正解という事もない。

 

あふれる情報の中から必要な物を選ぶ。手に入れた情報を必要な形にする。その情報を儲ける仕事に変換する事こそ最も大事なことで、それができる人が最も求められる。

 

情報編集力を持つことが将来の仕事を作る。

起業する人にも、雇われる人にも、必要なチカラ。

 

情報編集力については、また次回に書きたいと思う。