われ等40代男子。生き残る道は必ずあると信じて暗中模索すべし
逃げ切り世代だったはずの50代ですら逃げ切れなくなったと社会は厳しくなった。
あげくには40代も不要とさえ言われ始めてきている。
コロナ禍であぶりだされた会社に不要な人間。
アフターコロナで変化した社会への対応を求められる会社は、不要な人間を抱える余力など残っていない。
現代的なデジタル機器を使いこなし、新しい技術を積極的に求め、自らに取りこめて、会社に貢献できる人間。
今という時代を生き残る技術や意欲を持った者だけが会社に求められる人材となってしまった。
当たり前のことに何を言っているのだ?と思われる方は健全だ。
十分会社に貢献し、利益を生み出す人材なのだろう。
うらやましいことだ。
40代、50代になるとその辺りがあやふやな人も多い。
数字で出せる部署なら数字がすべてだが、そうじゃない社内調整役なんか担う部署なんぞは真っ先にリストラ候補にあげられる。
望んで配属されたわけじゃない。会社がここに振り分けて、そこで働けと指示をだし、挙句の果てに不要な部署でしたでは、あまりに救いが無い話ではないか。
40代男子である、われ等はどうするのか?
会社に求められている人材なのか?
この年になると、ある種の会社でのポジションがある。
肩書こそ強くはないが、仕事する上では必要な人材と自負できるほど、仕事を円滑に回すのに不可欠な根回しスキルを持っていたりする。
それは名もない家事のように、報告書にあげて、目標達成を数字で表せれる仕事ではない。
自分がいないと会社は困ると思う愛社精神に似た物だけが、各々の誇りやプライドとなって現在のポジションを維持している。むろん、評価基準は上長の感じ方次第というあやふやなものだ。
日本は根回しが大事な国。
本番での会議よりも前に物事は決まっている。事前に話を回し、関係各位に了承をとりつけて、会議の席では波風が起こらないように進行し、あらかじめ決まったことを承認する作業だけを残しておく。
形式ありきだ。
この国の会社において、根回しスキルは必須のものだ.
そう思っていた。
IT化?
リモートワーク?
デジタル会議?
コロナで人に会えなくなった。
急激に働き方が変わってしまった。
それは会う事でしか仕事を作れなかった人たちにとって致命的な変化だ。
この仕事でこれだけの成果をあげました。
数字と言葉で結果を表さなくてはならない。
潤滑剤のようなアナログ的な仕事は仕事ではないとされる。
アナログ仕事は不要と判断されたのだ。
生き残れ40代男子!
今までの世界とは変わってしまったのだ。
乗っていた船は沈む。
まだ吸えそうな空気が残っている部屋はないかと探していては駄目だ。
一緒に沈んでしまうぞ。
すでに社会は舵をきったのだ。
多くの会社、経営陣は新しい方向へ進みだしている。
20代、30代の若者は違和感なく対応していくだろう。
われ等40代男子にその弾力が残っているか?
必ずある!
「生き残るスキル」をわれ等は持っている!
これこそ40代が本領発揮できる場面ではないか。
会社の為にと貢献してきたわれ等だからこそ持ち得るものだ。
24時間戦ったことがある人も多いだろう。
休日、祝日、接待ゴルフや接待マージャンで家族から白い目で見られてきた人も多いだろう。
会社内の人間関係に敏感だったわれ等は、自然と磨き上げられた対人スキルは高いレベルで備わっている。
パソコンの画面越しであろうとも、メールの文面がテンプレであろうとも
現状の変化にまだまだ対応できる。
画面の向こうにいるのは血の通った人間なんだから。
時代が変化しようとも、仕事をするのは人間であり、どうせ仕事するなら一緒にいて働きやすい人がいいと思うのは当然だ。
人間だもの。
そこには対人スキルが必要な側面がある。
絶対的なものではなくなった潤滑剤としての役割。
しかし、不要なものとして切り捨てていいほど安いものじゃない。
切り替えて考えてみてくれ。
相手の感情を読み取る、動かせるとなると、ものすごいスキルにまで上げられると思わないか?
まだまだ仕事を見つけられる。
われ等には生きていける力があるのだよ。
ただし条件がある。
新しい事に興味を持て。
知らない事を知らないままにしておくと、それを嫌悪するようになる。
それに携わる人を嫌うようになる。
わからないなら人に聞け。
年下だろうが、女性だろうが知っている人はリスペクトしろ。
プライドが邪魔をするのなら、今はいくらでも調べることができる。
世界の誰かは丁寧に教えてくれる。
受け入れろ。
新しい事や技術、言葉は日々変化している。自分の過去の武勇伝なんぞ居酒屋で語ったとしても誰にも響きやしない。
皆が聞きたいのは今の戦いの事だけだ。
40代はあきらめていい世代じゃない。
各自、守るもの、大事なものが残されているだろう。
まだ戦い続けなければいけないのにあきらめちゃ駄目だ。
逃げちゃ駄目だ。
一緒に生き残ろう。
この世界にもまだ救いはあると信じて進もう。
偉大な先生からの一言を添えて終わりにしたいと思う。
「最後まで希望をすてちゃいかん。あきらめたらそこで試合終了ですよ」
by安西光義