食事術の本で常識が崩れる。目からウロコの事実とすぐ出来る実践方法。
『医者が教える食事術 最強の教科書』 牧田善二
何で体重が落ちないのだろう?やるべきことはやっているはずなのにと結果に不満を持つことは多い。
思うように成果がでないと、続けるモチベーションが下がってやめてしまう。
もしかすると、あなたが実践している方法を疑ってみたほうがいいかも。
食事の方法が今までとは違ってきたよ、今までの常識は間違っていたよ、間違った方法を続けても結果につながらないよと警鐘を鳴らす一冊。
科学的根拠に照らし合わせれば間違っているのに、疑う事もせず健康的だと行われている自己流健康法にダマされてはいけないと先生は言う。
先生が示す新しい常識の一例。
・不調の原因の9割は血糖値にある
・食べる順序で太り方が違う
・オリーブオイルと白ワインはやせる
・果物をジュースにしてはいけない
・炭水化物は「脂質」一緒に食べる
・卵のコレステロールは気にしない
・プロテインの過剰摂取は腎臓を壊す
・シワ、シミ、ニキビも糖質が原因
・コラーゲンは食べても効かない
カバーに書かれているだけでもこれだけある。
気になることだらけの内容で驚くことばかりだ。
食事術とは?
食事術とは食事の仕方だけではなく、食事そのものを考える事。
私たちは食べた物で出来ているから、食事を考える事は自分自身の体を考える事と同じ。
本書が伝える最も大事な事は「現代人は糖質を摂りすぎている」という事だ。
摂りすぎを通り越して糖質中毒まで至っていても、気づいていない人もたくさんいる。
目に見える甘いものをよけるだけでは糖質は避けられない。
ほとんどの人にとって、もっとも身近な食事習慣にこそ糖質が存在し、その為に太り、その為に老い、その為に病気になっていく。
甘いものはそんなに食べていないのに糖質の摂りすぎ?
人が生きていくのに必要な3大栄養素とは炭水化物・タンパク質・脂質の事だが、この中に太る原因になるものがある。
多くの人が脂質と答えるはずだ。
油の摂りすぎは肥満につながる。その事は脳に刷り込まれているほどだ。
しかし、これは疑わなければならない。
太る原因は脂質ではなく炭水化物にあるのだから。
炭水化物はご飯やうどん、パスタなどのいわゆる主食に多く含まれている。
食べるとお腹がふくれ満足感を得られる至福の食べ物だ。
実はこの炭水化物が実は隠れ糖質だったのだ。
つまり、主食としてご飯やうどん、パスタをお腹いっぱい食べているから現代人は糖質を摂りすぎているということになる。
炭水化物はほぼ糖質
炭水化物=糖質+食物繊維
炭水化物は糖質と食物繊維を合わせたものをいう。そしてご飯やうどんなどの白い食べ物にはほとんど食物繊維は入っていない。
つまり炭水化物の重さはそのまま糖質の重さになる。
白米のご飯には55g
ざるうどんには53g
6枚切りの食パン一枚には26g
とんこつラーメンには66g
ミートスパゲティには68g
これだけの糖質が含まれている食事を現代人は普通に摂取している。
主犯として避けられているスイーツと比べてみると恐ろしいことがわかる。
ショートケーキは35g
シュークリームは25g
たい焼きは58g
豆大福は42g
飲み物でみると
コカ・コーラは56g
ccレモンは50g
ボスとろけるカフェオレは44g
健康によさそうな
ポカリスエットは31g
アクエリアスは23g
ウィダーinゼリーは45g
カゴメ野菜ジュースは14g
炭水化物と表記してあるのでこの数字に気づくことは難しい。
しかし最近は炭水化物(糖質○○g、食物繊維○○g)と書かれていることも多くなったのでわかりやすくなった。
糖質を敵にまわしてはいけない
糖質は人間が生きていくのに絶対に必要な栄養だ。
摂り過ぎも駄目だが、摂らなさすぎるのも駄目。
ならどれくらいならいいのか疑問に思うのは当然だろう。
作者の牧田先生は痩せたいのなら1日の糖質摂取量を60g以下に抑えなさいという。
男性で120g以下、女性で110g以下におさえて現状維持だと。
糖質をコントロールすることが食事術の根幹。
糖質が高い状態が続けば肥満になるし、糖質を一気に摂取すると血糖値が急激に上がり下がりして血管をボロボロにする。逆に糖質の摂取が少ないと低血糖を引き起こして倒れたり、最悪死ぬ事もある。
糖質のコントロールとは用法用量を守りましょうということ。
糖質の過剰摂取は、体を肥満させ、劣化(老化)させ、免疫を低下させて病気になりやすくする。
肥満じゃない人は肥満にならないように。
肥満の人は肥満を脱しなければならない。
肥満がすべての入り口。
太る原因は糖質であり、体の不調には血糖値の上がり下がりが関わっている。
正しい食事術とは?
肥満になると病気になりやすいから避けなさいという考え方。
美醜は関係ない。
そのためには糖質コントロールで血糖値の上下運動をなだらかにしなければならない。
実践しやすい方法の一つが食べる順番を意識することだ。
最初は野菜から入る。
続いて肉や魚などのタンパク質。
最後にご飯などの炭水化物を摂る。
そしてそれぞれ口に入れたら30回以上噛んでゆっくり食べること。
繊維質の豊富な野菜、消化に時間のかかるタンパク質。
これらが先に胃の中に入っていることで、ご飯等の糖質が入っても急激に血糖値はあがらない。
まとめ
・糖質を摂りすぎてはいけない。
・炭水化物は糖質だから摂りすぎてはいけない。
・糖質を極端に抜くことは禁止。
・糖質をコントロールすることが肥満対策になる。
・噛む回数を増やすことで血糖値コントロールができる。
・食べる順番で血糖値の上昇をゆるやかにできる。
以上、食事術の本で常識が崩れる。目からウロコの事実とすぐ出来る実践方法。