太ったのはストレスのせい!?コルチゾールのありがた迷惑な働き
太らせるつもりがなかったのに、結果として太らせるコルチゾール
ストレスを感じると太る。
なぜストレスで太るのか?
ストレスを感じると脳は古い仕組みを使って反応する。
遥か昔に備わった原始的な仕組みは、現代においても機能している。
ただ、現代にはマッチしていないので不具合が生じている。
太らせるつもりじゃなかった。コルチゾールの言い分。
原始的な仕組み
ストレスを感じると脳はコルチゾールというストレスホルモンを放出する。
コルチゾールは「闘争・逃走反応」と呼ばれる、原始的で身体的な反応を引き起こすホルモン。
溜め込んでいた糖をエネルギーに変え、血液に載せ全身の筋肉に配るイメージ。
次の行動をすばやくとるための準備を体にさせる役割をもっている。
例えば、目の前に恐ろしい動物が急に現れた!生命の危機を感じるほどの恐怖!
闘うのか逃げるのか選ばなければならない。
脳にはコレ以上無いほどのストレスがかかる。
戦うにしても逃げるにしても、どちらも体が動かなければ成功しない。
体が動きやすいように糖をエネルギーとし、血液に乗せて全身の筋肉へ運ぶ必要がある。
これが本来のコルチゾールの役割だった。
現代の負のコンボ
だが、現代では動物に襲われることはほぼない。
代わりに日常的にいろいろなストレスを感じる。慢性的なストレスだ。
この慢性的なストレスに対してもコルチゾールは分泌される。
コルチゾールが分泌されると、糖が全員に配られる。しかし配られた糖を消費するような身体的な活動は行われない。
余った糖は血糖値を上げる。
そして血糖値が上昇すると、下げるためにインスリンが放出される。
インスリンの働きによって、糖は中性脂肪に変化して体に取り込まれる。
つまり
ストレスを感じる
↓
コルチゾールが放出される
↓
血糖値が上昇する
↓
インスリンが分泌される
↓
インスリンが糖を中性脂肪に変えて蓄える。
まとめると
ストレスを感じると、中性脂肪が増える。
コルチゾールとの付き合い方
運動によるストレス発散
コルチゾールの放出を抑えるという点で運動も有効だ。
元々コルチゾールは体を動かすために放出されるホルモンなので相性はいい。
運動によって消費カロリーが増えるというよりは、運動することで気分が良くなってストレスが軽減する効果の方が大きい。
ストレスが減れば体重も減る。
カロリンスカ研究所のアンダース・ハンセン氏によると、定期的に運動を続ければ、ストレスを感じてもコルチゾールの分泌量はわずかしか上がらなくなるとのこと。フィンランドの調査では「週に2回以上運動している人は、ストレスや不安とほぼ無縁」で、ランニングやスイミングなどの有酸素運動を20分ほど、もしくは散歩に出かけるだけでもストレスを抑える効果は望めるとのことです。<<,
睡眠によるストレス発散
コルチゾールを減らすもう一つのファクターが睡眠。
研究の結果、7時間の睡眠時間がベストと出ているが、日本人の30〜64歳の30%以上は睡眠時間が6時間未満。
睡眠時間が足りないということは体がストレスを感じるということ。
睡眠時間が少ないことで太ってしまっている。7時間寝る人に比べて睡眠時間が足りない人は体重増加リスクが50%高くなるとも言われている。